タイトル : LoveKami -Pureness Harem-
ブランド : PULLTOP


シナリオ : ★★☆☆☆ [2/5]
CG   : ★★★   [3/3]
音楽   : ★★☆☆☆ [2/5]
お勧め度 : ★★☆☆☆ [2/5]
総合評価 : ★★☆☆☆ [2/5]
(総プレイ時間 : 2h)

キャラクター・シナリオ
原作である「恋神」のスピンオフ作品「LoveKami」シリーズの3部作の3作目。
1作目、2作目より後―原作にあったカミサマ降臨から6年後の世界を舞台としており、守森神社で暮らしていた主人公の元へタタリガミである「雨津 ユカリ」がやってきたことが物語の発端となっている。※なお今作から登場した概念である「タタリガミ」については、2作目にあった「アラガミ」とも違った概念となっている。

シリーズ物ではあるものの、今までの作品と同様に原作にある「カミサマたちが急に現世に現れた」という設定のみを流用しており、それ以外のシナリオについては前作までの繋がりも無いため、単体として楽しむことができるようになっている。
ただ、シナリオに繋がりこそないものの、そのほかの作風や分量などは今までの作品にあった部分を踏襲している。

また今回はヒロインの立場に違いはあるものの、それぞれ迫害されたカミサマたちであることは共通しており、そういう意味では全体的に統一感のある内容となっていたのだが、反面、シナリオの分量が少ない事もあってか、どのヒロインであっても迫害され忌み嫌われていた過去をもつ彼女たちを受け入れる、という流れがさほど変わらず、物語としては展開の幅が無かった。

シリーズ物として多くの部分で今までの作品に類似する点が見られている一方で、今までの作品と大久喜変わっていたのが、タイトルにもある通りハーレム要素だろう。
今作では当初から3柱のヒロイン達から好意を向けられており、主人公自体もその全員を受け入れる選択をとることとなる。
しかしながら、作中では複数の女性と関係を持つことはなく(過去にそうした描写があるキャラは居るものの)、真にハーレム作品といえる程ではないことには留意すべきだろう。


共通√【 ★★☆☆ 】  0.5h
前半は世界観の説明をしつつ、タタリガミであるユカリが守森へやってきてからの数日が、後半では守森で行われるお祭りを皆で盛り上げる様子が描かれている。
物語の発端となっている事もあって、ユカリの行動の一つ一つが物語の起爆剤となっている。
短いシナリオなので評価自体が難しいが、ヤンデレ風味なユカリの魅力が前面に出ている一方でシオンやカエデといった元々のカミサマ達とのシーンは比較的少なくなっていて、魅力を引き出しきれていなかったのは残念。

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雨津 ユカリ√【 ★★☆☆☆ 】  0.5h
守森に現れたヤンデレのタタリガミ。
元々は都会で暮らしていたが、タタリガミ故の迫害から心を傷つけられ守森にやって来た。
普段はおっとりとしているが、タタリに対処できる主人公に運命的な物を感じており、押しかけ女房のように『嫁』を自称している。
その異常な執着心ゆえに、嫉妬すると黒いオーラ(タタリ)が漏れてしまうことも。

個別シナリオではユカリの持つ「タタリガミ」としての性質を主軸とした内容となっていて、ヤンデレなユカリとの恋愛が楽しめる展開に。
滅茶苦茶な性格をしているユカリだが、タタリガミだったが故に悲しい過去をもつ、そんな彼女をありのまま受け入れる、主人公のそうした懐の広さも感じられる内容となっていました。


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未園 シオン√【 ★★☆☆☆ 】  0.5h
ユカリの少し前に守森へやって来た貧乏神。
多少短慮な部分はあるが、明るく前向きな性格をしている。
面倒くさがり屋なので、お金が絡まない限りは何かをすることはないのだが、地元ではマスコット的な扱いを受けて人気があったりもする。
突然やって来た、ユカリに対抗して『妾』を自称し始める。

個別シナリオでは、守森のお年寄りから好かれているシオンが、恩返しの為に行動するという内容に。
タタリガミではないものの、貧乏神として忌み嫌われていたシオンが、やっとの思いで得た安息地の守森、そこで明るく自由にに過ごしているように見えたシオンが抱いていた想いが吐露されていたりと、シオンの内面にまで踏み込んだ展開となっていた。


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静森 カエデ√【 ★★☆☆☆ 】  0.5h
街を守護する元タタリガミの祭神。
昔は守森市のタタリガミだったが、彰と出会い恋をしたことによりその性質がなくなり、今では祭神として祭られている。
落ち着いた雰囲気をしていて、皆の姉役になることも多いが、エッチなことは不得手でユカリの積極性をうらやましく思っている。
ユカリに対抗して『妻』を自称している。

個別√では3柱の妻の一人となったことでより積極的になってゆくカエデの姿が見られる。
カエデに関してはタタリガミ時代に積極的な様子であったりと、過去の出来事などにも触れられているのだが、Hシーン以外の回想シーンが殆どないため、キャラクターの広がりが余りなかったのは残念な所。


[主人公]真瀬 彰
人当たりがよく、しっかり者の青年。
長期出張中の両親に代わり守森神社の中宮祠を管理する青年。
彰自身が良い幸魂を持つことに加え、守森神社に仕える主人公一族がタタリに対して抵抗があるため、タタリガミの受け入れていたりもする。


【推奨攻略順:ユカリ→シオン→カエデ】
攻略順に指定はないため好きなキャラからの攻略で良いだろう。


CG
前作同様に柔らかな線に濃い塗という大衆的な絵で、e-moteも導入されている。
CGの枚数もシナリオの長さと比較すると豊富と言え、SD絵も6枚存在していたり、Hシーンも各キャラ2回などと言う所も一緒である。


音楽
BGM10曲、Vo曲1曲(主題歌)という構成でBGMの多くは前作からの使いまわしという事で、新規追加はおそらくない。
Vo曲はNovaureliaさんの歌う「カタコイ(片恋)」、なかなか合いの手が特殊な楽曲ではあるものの、曲自体はとてもよく、和テイストな作品とも親和性が良かったといえる。


お勧め度
「LoveKamiシリーズ」の3作目。
今までのLoveKamiシリーズから世界観は引き継がれているものの、作中に過去のキャラが登場することもなく、作品として完全に独立している為、今作からのプレイでも問題はない。
細かい設定などは勿論違うものの、大きい枠で考えるなら1作目、2作目と同様の作品といえ、過去作が好きだった方は安心してプレイできるだろう。


総合評価
良くも悪くもLoveKamiシリーズとしては安定した作品であり、驚きも落胆も無かったためこの評価となっている。


【ぶっちゃけコーナー】
全3作品をプレイし終えて、原作である「恋神」と比べるとやっぱり「LoveKami」シリーズは全体的なインパクトが弱いなと思った。

カミサマ降臨を基盤とした物語という点はよかったし、3作目はそれを利用して作った物語ではあったのだけれど、結局メッセージ性がすごく弱くて何を言いたい作品なのかを受け取ることができなかった。
この辺りは私の読解力不足なのかもしれないけれど。

全体的にみると音楽や絵などの平均的な力はあったので、作品としては問題なかったといえる。
ただ萌えゲーとしてなのか、シナリオとしてなのか、エロとしてなのか、作品としてどこを推しているのかが分からなかったので上手く楽しめなかったし、どこかに特化してないからこそ、平均的な作品として埋没してしまったのかもしれない。

やっぱりヒロインの数を増やしてしまった事で、一つのシナリオが短すぎるのも問題だよなぁ…せめてエロシーンが多ければ、純粋なるエロゲーとしても評価できたのだが。
ロープライスという事もあるにはあるが、似たような作品は単一ヒロインで書き切ってしまったりしているので、どうしても一つ一つの物語の印象が弱い。
ある意味そうしたところが特徴ともいえるのかもしれないが、結果的に「LoveKami」シリーズであるという部分でしか紹介できないんだよなぁ。
だからこそ評価としては抑え目になっているかも。

とにもかくにも原作である「恋神」と今作を含めたスピンオフ作品「LoveKami」シリーズ3作品がセットになったものなどもあるので、興味がある場合はプレイしてもいいのかもしれない。
個人的には原作のみを推しておきたい。