タイトル : キラキラモンスターズ -Season1-
ブランド : キラキラモンスターズ


シナリオ : ★★★☆☆ [3/5]
CG   : ★★★   [3/3]
音楽   : ★★★☆☆ [3/5]
お勧め度 : ★★★☆☆ [3/5]
総合評価 : ★★★☆☆ [3/5]
(総プレイ時間 : 3.8h)

シナリオ
吸血鬼や生物兵器、正体不明のロボット(?)や悪魔といった怪物<モンスター>の女の子たちが登場する今作、そんな彼女たちがシェアハウスで過ごす様子を配信する…というテラスハウスの百合版みたいな作品となっている。

別ブランド表記ではあるものの、企画を担当しているけっぽしさんの過去作『LAMUNATION!』とも明確な繋がりがあり、今作の舞台となる街であるリゾート都市「SaintAria」やチェリークラウンダイナー等、プレイ済みの人にとってはうれしい要素が端々に潜んでいる。

シナリオの内容と呼べるようなものはあまりなく、基本的には雰囲気や勢い重視で、作品自体が短いこともあってプレイ自体は体感でもかなり短い。
またどのシーンにおいてもパロディネタに富んでおり、会話中心でテンポよくボケやツッコミのようなボケが隙あらば挿入されている。
よく言えば刺激的、悪く言うならば常に麻薬中毒者の見ている映像を垂れ流しているような作品である。

そんな中でも一応、4人の登場人物の百合っぽい描写はなんとなくなされており、そうしたテイストが好きな人にとっては、興味の出る内容かもしれない。
しかしながら、決してメイン要素ではなく落ち着いて楽しめるものでないことだけは注意しておく。

錯綜する把握しきれないネタなどは過去作である『LAMUNATION!』にも通じるものがあり、そのうえでインパクトあるアイキャッチなどさらに磨きがかかった部分も見受けられ、ある種こういうジャンルの作品と捉えられるので評価としては難しい所。


【推奨攻略順:選択肢無】
作中に選択肢はなく、一本道のシナリオ。


CG
線は細く柔らかい、塗はテカりを感じるカラフルな絵。
一部背景などは『LAMUNATION!』で使用されていたものなどが見受けられる他、新規イベントCGの枚数自体もある程度用意されており、全体的に安定しているといえるだろう。
また数は少ないもののSD絵も存在している。


音楽
BGM?曲、Vo曲1曲(OP)という構成。
音楽鑑賞画面がないため、BGMの使用数は不明だが全体を「cittan*」さんが手掛けた音楽は質は悪くなく、特にピアノを使った曲などが良く印象に残っている。
OPは逢瀬アキラさんの歌う「ETERNITY」が使用され、イントロから終盤に至るまで勢い全開の楽曲となっていた。
また楽曲とは関係ないものの、全編においてセリフの音量が安定しておらず、多少聞き取りづらい所も。


お勧め度
安定のけっぽしクオリティ、と言えばその筋の人には伝わる作品。
分かりやすく紹介すると、麻薬中毒者が勢いに任せて書き上げたパロネタ豊富なちょっと百合要素アリの全年齢対象ゲームという感じ。
シナリオの”中身”を重視する人にとってはあまり価値を感じない作品だろう。
ちなみに過去作の『LAMUNATION!』から一部の設定などが出てきており、基本的にプレイしていなくても楽しめるものの、プレイしているとより楽しめるようになっている。

Getchu.comで購入

総合評価
コンセプト等に斬新さがありつつ、良くも悪くも勢い任せの内容であり、ある意味ではいつも通りの作品でもあるため平均的なこの評価に。


【ぶっちゃけコーナー】
当たり前っちゃ当たり前だけど『LAMUNATION!』っぽい部分とそうでない部分が混在。

やっぱり勢い重視でパロネタ満載のシナリオは今まで通りなんだけど、テーマというかモンスターたちの百合っぽいやり取り(…と言えるのかはわからないけれど)があるのは新鮮だったのかも。
個人的にはヴェネ様の過去の話とかが結構好きで、中二っぽい雰囲気もあるのだけれど、あのあたりもうちょっと見たかったなーという気持ちもある。
ただやっぱり、この作品のメインはシナリオの中身とかそういう部分ではなく、読んでいて頭が痺れるような会話の応酬と、突風のような勢いある雰囲気自体がメインコンテンツなんだと思ってる。
まぁ他にこういうジャンルの作品がないから過去作としか比較できないんだけど、明確に今回の作品の方が良い! といえる部分があるわけでもなく、そういった意味で手放しでは褒められない作品なのかも。
『LAMUNATION!』はあれでスタイリッシュだなんだと話題にはなったのだけど、この作品はどうもそんな感じではないし、やっぱり難しいんだろうね。

そして、ネットフリークスの配信ではないもののシーズン2はくるんでしょうか?