タイトル : アイドル魔法少女ちるちる☆みちる(前編)
ブランド : FrontWing


シナリオ : ★★★☆☆ [3/5]
CG   : ★★★   [3/3]
音楽   : ★★★★☆ [4/5]
お勧め度 : ★★★☆☆ [3/5]
総合評価 : ★★★☆☆ [3/5]

キャラクター・シナリオ
選択肢なしの全7話構成のスピンオフ作品。
ただタイトルにもあるように前半部分なので中途半端な部分でおわっている。
ボリュームとしては一般作品の3割程度。

【推奨攻略順 : 選択肢なし】

CG
絵の質に関して、真面目に描かれているイベントCGに関してはグリザイアシリーズと同等のものと思ってもらって構わない。
ただ、スピンオフ作品の前半と言うこともあり枚数はかなり控えめ。
SD絵も存在している。

音楽
BGM曲は25曲、Vo曲3曲(OP1曲、ED曲2曲)と言う構成。
BGMについてはVo曲のinst3曲の他にも前作からのBGMの数も勘定しているため、曲の総数と言う意味では一般作品には少し届かないものの、「みちる×魔法少女物」と言うコンセプトを「Change Magical」等、明るくも騒がしくそして楽しいBGMで表してくれている。
OPやEDも良質でこの無茶な作品を支えている影の立役者と言える部分だろう。

お勧め度
ある意味、グリザイアの雰囲気が好きだった人にはプレイしてほしくない作品。
というのも、前作の”良さ”と言える部分はすべてそぎ落とし「これでもか!」と言うほどパロディ要素を加えてきているので、あくまで「スピンオフ」と言う部分を理解しつつ、制作スタッフの「どこまで行けるのか挑戦してみた!」という精神を楽しめる人にお勧め。
そういった意味ではかなり人を選ぶ作品。


総合評価
【物語について】
「グリザイア」シリーズまさかのスピンオフ。
アイドル志望の松嶋みちるが世界の破滅を救うため魔法少女になるお話。

世界感、過去、交友関係、キャラ設定等はほぼ破壊されており、グリザイアとして残っているのは「絵」「声」くらいなもので、キャラの設定に関しても根本的な部分は変わらないが大きく変化しているキャラもいくつか存在しており、グリザイアの世界だと思わない方が幸せなことが多い。

追加してもう一つ大切なのが、テキストの雰囲気も少し変わっていると言うこと。
前回はどちらかと言うと無駄の省かれた洗練されたテキストだったのだが、今回は笑いをとるためなのか比較的しつこい雰囲気になっており、テンポこそ悪くないものの気になってしまう方も多いかもしれない。

また、みちるが主人公と言うことから察することができるかもしれないが、ストーリー展開はおバカなものが多く、どちらかというと笑いながらプレイするギャグゲー。
さらにそれを周りがいさめることが少ない、というよりも深刻な突っ込み不足の為にスパイラルに陥りまともな展開をすることが少ない。
それでも一応物語は展開するのだが、今作の最終話(7話)では「今から何かが起こる」というシーンでの終了だったため、期待感が煽られる一方でストーリー面での評価と言う意味では難しくなる。

ストーリー以外では無駄に作りこまれている部分が多く、各話間の次回予告やあらすじでも執拗に笑わせようとして来たり、魔法少女物には欠かせない変身シーンには作品中一番の情熱を感じた。

クリア後にはおまけボイスがダウンロード出来るなど、FD的要素も兼ねているようだ。

コンフィグに関しては使いやすい。

総括
個人的には多いにギャグゲーとして笑わせてもらったが、前半部分と言うこともあり評価としては保留状態。

【ぶっちゃけコーナー】
ある程度深夜テンションで作られたような作品で、こちらも深夜にプレイすれば大いに笑える作品です(体験談)。
本当にグリザイアの世界観が好きな人にはプレイしてほしくないけれど、グリザイアのキャラが好きではあるが、そこまで世界観に重きを置いていなかった人にはお勧めかも。
多くは公判次第ということになる。