タイトル　：　画面から出てきた推しVtuberとHな同棲生活 ～庶民派吸血鬼お嬢様は契約したい～
ブランド　：　Casket

シナリオ　：　★★☆☆☆　[2/5]
ＣＧ　　　：　★★★　　　[3/3]
音楽　　　：　　　　　　　[-/5]
お勧め度　：　★★☆☆☆　[2/5]
総合評価　：　★★☆☆☆　[2/5]
（総プレイ時間 : 2h）

シナリオ
ライトに楽しめる推しのVtuberとの同棲純愛ラブコメディを謳った3作品のうちの一つ。

Vtuber鑑賞が唯一の楽しみである主人公「春日部 正人」が抱いていた「画面から推しが出てきたら良いのに」という妄想が現実となって、3人の推しVtuberが次々に目の前に現れる、突如として始まった推しとの同棲生活と恋愛模様を描いた作品。

なお今作に登場する3人のVtuberは「中の人」要素をかなり薄くし、あくまでも『Vtuber』という存在として描く、(Vtuberたちの世界が存在しているとされている)多少SF的な作品にもなっている。

物語の構造は3作品とも変わらず共通√+個別√という基本的な構成。
3人のヒロイン√を別の作品に分ける形となっており、分量が共通部分0.5h、個別ヒロイン部分が1.5hといった程度となっていた。
共通部分は3作品で完全に同一(途中で出てくる選択肢やその後の展開も含む)のため、どの作品から攻略してもよく、また1作だけの攻略でも問題ない作りになっている。

本作はヒロインの一人佐藤・Dダンピール ・ルビィ(CV：夢月やみ)がメインヒロインとなっているが、他にヒポポ・ポポタ(CV：花寺香蓮)をヒロインとした「画面から出てきた推しVtuberとHな同棲生活 ～ケモ耳ゲーム配信者はダウナー系。～」や甘夢あまゆめ あむ(CV：神戸日向)をヒロインとした『画面から出てきた推しVtuberとHな同棲生活 ～夢魔かわASMR配信者は地雷系?～』といった作品が関連作品として存在している。

ここで本作のヒロインを紹介しておく。

3人いるヒロインの中ではVtuberとしての色が一番薄いキャラクター。どことなく天然キャラっぽさもあって、失敗を暖かく周囲が見守ってくれるタイプと表現すると分かりやすいだろうか。
そう思わせる理由の一端が、彼女自身の常識人としての行動の数々だろう。
個別シナリオ序盤では配信による収益を生活のために使う事に忌避感を抱いており、さりとて主人公にお金を渡さずにいることも出来ないためバイトを始めることになる、という展開になっている。

ルビィがバイトを始めるにあたって、冒頭で無職となった主人公も一緒に働くことになったりと、距離感を縮めるための要因ともなっていたが、当初から主人公のことも憎からず想っていたため、恋愛関係への発展自体はかなりスムーズになっていた。

恋愛部分ではその魅力として彼女の初さなんかがアピールされていたが、特に良さが出ていたのはギャグシーン。
他のヒロインや主人公を含め全体的に暴走しがちなキャラクターの中、そこにストッパーとしてのルビィがいてくれていた。
キャラ崩壊とも言える庶民的感覚でのリアクションは、読み手の気持ちを反映してくれると同時に、ツッコミが作品のテンポを良くしてくれているシーンも多い。

キャラ立ちがしっかりしていることなどは他作品と同様だが、恋愛部分意外でその魅力が多く発揮されているルビィ。ただしセンターヒロインとしての印象はどうしても薄く、シナリオにも特段の見どころは無いので評価は抑えめになっている。


【推奨攻略順：-】
共通部に選択肢はあるものの物語分岐はせず、1本道の物語となっている。


CG
原画担当は他の作品と同じくYU-TA氏。
共通ルート部で使用されたヒロインそれぞれの登場イベントCG3枚に加え、今作のメインヒロインであるポポタのCGが20枚、Hシーン自体も15シーンが収録。
このあたりは他の3作と同様となっている。


音楽
Vo曲はないものの、作中では何曲かのBGMが使用されていた。
しかしながら鑑賞画面がなく曲名や曲数等が不明だったため評価対象から外している。
当方がプレイした関連3作品で差分は無かったように感じられたため、おそらく共通のものが使用されていると思われる。


お勧め度
Vtuberとの同棲生活、及びイチャラブをテーマとした作品だが、あくまでVtuberの「中の人」ではなく『Vtuber』という存在そのものとの恋愛を描いた作品だった、ということはポイントの一つと言える。

当方の感覚として2作目ということもあり、大分新鮮味がなくなっている。
せめて最初の展開に少し差分を作るだけでも印象が変わるとは思うのだが、共通部分は完全に同一のため、気になるヒロインだけをプレイするというプレイスタイルを推奨しておきたい。本作もルビィが好きになれそうならプレイしてもよいだろう。
ここでは他の二人のヒロインがメインとなった作品も合わせて紹介しておく。

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総合評価
シナリオ部分はどうしても評価を落とし気味で、その他の部分のある程度のクオリティはあるものの、3作品で共通する部分も多く、満足度はそこまで高くない。そういった事を鑑みてこの評価となっている。