タイトル : こあくまちゃんの誘惑っ!
ブランド : CloverGAME


シナリオ : ★★★☆☆ [3/5]
CG   : ★★★   [3/3]
音楽   : ★★★☆☆ [3/5]
お勧め度 : ★★★☆☆ [3/5]
総合評価 : ★★★☆☆ [3/5]
(総プレイ時間 : 3h弱)

シナリオ
CUFFS系列の新ブランド「CloverGAME」の処女作となるロープライス帯のゲーム。

シナリオはストレートに、主人公「鳴無 澄哉」の幼馴染である、ヒロインの「鈴森 芽衣」が夏を前に恋人同士となるため奮起するという流れになっている。

当初から親密な仲だった二人だが、ストーリー開始直後に芽衣から告白されるが、今の関係を壊すことを恐れた主人公がそれを素気無く断ってしまうシーンで物語が始まっている。
あきらめきれない芽衣があの手この手で恋人になるために試行錯誤する…というのが本作の趣旨。

本作の最大の魅力は何といってもヒロインの芽衣。
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物語冒頭で主人公に告白してからは、その好意を隠さずにストレートに伝えてきてくれる。積極的にアピールしてくれる一方で、その思いが前のめり過ぎて空回りしてしまうことも多く、主人公を誘惑して恋人同士になろうとしている。

ロープライスではあるものの、芽衣の性格に合わせて物語は途中から大きく「自爆系」と「あまあま系」の2種類に分かれており、作中に出現する選択肢もそれに応じたものになっている。
芽衣からのアピールに対し、翻弄されるかうまく回避するかを選ぶことができ、翻弄された場合はあまあま√へ、回避した場合は主人公に意識してもらおうと躍起になってさらに空回りする自爆√へと進むことになる。
※同数を選んだ場合はノーマルENDとなるが、これはかなり短く内容もほとんどと言っていいほどない。
このようなシナリオとなっているため未読が多い1週目は2hほどで、既読が多くなる2週目は1h弱、合計の分量は3h弱程となっていた。

あまあま√では、ストレートに主人公と芽衣がイチャラブする様子が描かれており、特に芽衣を甘やかすという方向性で描かれていたが、一方の自爆√は、芽衣に甘やかされるという方向性で描かれており、Hシーンについてもアブノーマルで、過激なものが増えていた印象だ。
あまあまと自爆の2つのシナリオについて、主人公を好きすぎる、だからこそ暴走してしまう、という芽衣の心情と二面性をよく表した√分岐といえるだろう。

何はともあれ、”こあくま”のように主人公にアピールするヒロインというのは強みの一つで、エロを前面に出しつつも初々しい恋愛描写に思わずニヤニヤしてしまうシーンも多い。
また時折入れられている芽衣視点の描写についても、彼女の心情が分かりやすくなっていて効果的であった。

もう一つ、シナリオとは直接関係ない演出部分ではあるが、芽衣がそばに来てささやくシーンが本作では多用されている。
今までの作品にも音声振り分け程度の効果はあったものの、ここまでASMRのようなささやきを取り入れた作品は数少ない。
(※他社ではあるが過去にはASMRを取り扱った作品もある)
CVの夏和小さんとの親和性もよく、ヒロインとの親密感も感じられる良い演出だったとして、高く評価しておきたい。

ロープライスながらも王道のシチュエーションで手堅くまとめた印象。
コンセプトも1本しっかりした物を通して描かれた作品であるため、ヒロインやシチュエーションなどで気になった人にとっては十分に楽しめるシナリオとなっていた。

【推奨攻略順:ノーマル→自爆系END→あまあま系END】
上記でもふれたが、作中にはいくつかの選択肢が出てきており、その選択肢によって二つの展開に分岐する(同数を選ぶと途中で終わる)。設定にあるルートガイドによってわかりやすく差別化されているので、必要なら使用するとよいだろう(デフォルトはON)。


CG
原画担当は兼清みわさん、うなさかさんという事で、同CUFFS系列の作品を担当されているお二人なので、絵については見覚えがある方も多いはず。
イベントスチルの枚数は20枚で全体的な室に関してはかなり安定している。
また、Hシーンも12シーンが用意されており、低価格帯でありつつも、ある程度の量が用意されていることも併せて紹介しておきたい。


音楽
主題歌となるVo曲が1曲と、そのInstを含んだBGM11曲が収録。
BGMに関しては全体的に穏やかで平凡な楽曲がそろえられており、特筆すべき点はない。
主題歌「L.M.D!」は、ヒロインである芽衣のCVを務めた夏和小さんが歌唱。ヒロイン視点で片思いの恋するヒロインの心中を、アップテンポで明るく歌い上げてくれていた。


お勧め度
シチュエーション的には王道の学園物を舞台とした、幼馴染との恋愛を描いたものという事で、万人に向けて受けやすい作品だろう。
また、ロープライスという事で手に取りやすい点や、新規ブランドではあるもののシナリオライターを含め、CUFFS系列スタッフが多くかかわっているという事で、全体的に安定した作品と評すことができる。
その中で特色といえるのが、ヒロインである芽衣が積極的に主人公に対してアピールしてくるという所で、思いが募り暴走してしまった結果、性的なアピールも多くなっているという所だろう。
あくまで暴走なので芽衣自身もそれを得意としておらず、結果として初々しくなっている所がアピールポイントになっている。
ロープラであることや作品の趣旨的におすすめ度をあえて高くすることはないものの、シチュエーションやヒロインに好感を持ったのならプレイしても後悔することはないだろう。


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総合評価
芽衣の可愛さを前面に押し出した作品となっていて、短くまとまった良質な作品と評すことができる。またCUFFS系列の作品という事で、ロープライスながら全体的にクオリティが高いことも評価はしておきたい。


【ぶっちゃけコーナー】
わりとエロ部分にも力が入れられてる作品だったかな。
特に自爆√に関しては、アブノーマル…というと言い過ぎかもだけど、結構過激なシチュエーション(それでもあまあま√と比較して、という意味だが)も取り入れられたりして、同じヒロインの二つのシナリオの中で差別化ができていたのは良かった気がする。
こう、二つのシナリオで、芽衣の中にある二つの面をそれぞれ引き出している、というのがこの作品の面白さであり、よいところですよね。

それでいうと、タイトルに含まれた「小悪魔」ではなく「こあくま」という表記も結構重要で、あくまで主人公に振り向いてもらいたいから、という思いを起因とした暴走(自爆)が元にある行動なので、芽衣にとっての誘惑行動って得意じゃないんですよね…。
慣れてないからこそ、ネットでいろいろ調べていたりするんだけど、芽衣自身のうっかりでそういう部分が露呈してしまう…この一連の展開に芽衣の可愛さが詰まってると思う。
ここを好きになれるかどうかが、このヒロインを、ひいてはこの作品を好きになれるかの分水嶺なのかもしれない。

そういえば作中に「凛音」(声なし)というキャラが登場していたが、あれは次回作へのつなぎなのかもなぁ…幼馴染がいる設定だったので、そのあたりを中心とした話になるのだろう。