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タイトル : アマカノ ~Perfect Edition~
ブランド : あざらしそふと


シナリオ : ★★★☆☆ [3/5]
CG   : ★★★   [3/3]
音楽   : ★★★★☆ [4/5]
お勧め度 : ★★★☆☆ [3/5]
総合評価 : ★★★☆☆ [3/5]

キャラクター・シナリオ
11月末、一面雪に覆われた街「夜間瀬町」に祖父母の手伝いの為にやってきた主人公、漫然と生活をしていた彼は新天地で3人のヒロイン達と出会う。

田舎の雪国を舞台とした正道恋愛学園物。
何か大きな事件があるわけじゃない学園生活を過ごす中で、主人公とヒロインたちとの仲が深まることで少しずつ変わっていく関係や日常を描く。

終始オーソドックスな展開であるシナリオはある程度予想できるものではあるが、それだけに恋愛シーンにおいて、キャラクターの魅力が特に協調されている。
また恋愛描写におけるヒロイン視点の描写がとても多く用いられていることも特徴的で、主人公の心理描写は勿論ヒロイン達の心の動きもしっかり把握しつつ、じっくりと心温まる恋愛模様を楽しむことが出来ることもこの作品の魅力の一つだろう。

特徴的な事として付け加えるのならば、共通シナリオでMAP選択肢(ほぼキャラ選択だが)があるが、選択肢によってそれぞれのショートシナリオを読むことが出来ると同時に好感度が上昇する。
好感度如何によって個別√に分岐する他に、選択肢によっては「主人公が告白する」か「ヒロインから告白される」かシナリオ分岐する仕様となっている。
物語としては大きな流れの変化こそものの、甘いシーンを多く楽しむか、友人以上恋人未満の関係を楽しむか、そういった細かいシーン差が用意されていることも明確に他の作品と違うところだろう。


共通√【 ★★★☆☆ 】  1h
主人公の転校から3人のヒロインとの出会い、そしてその後の1カ月ほどの学園生活等が描かれた部分。
3人のヒロイン達と関係を同時に関係を深めていく序盤、に対して中盤から後半は各選択肢によるヒロイン個別のシナリオが多くを占めている。
寮に下宿している事や、雪国に初めてやって来た…と言う描写も主に序盤においてのみ注力して描かれており、その他ヒロインが関わらないような生活描写に関してはノーマルかつ簡素に描かれており特色は薄い。


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高社 紗雪√【 ★★★☆☆ 】  3h
主人公のクラスメイト。
まじめで嫋やかという大和撫子と体現した少女で、街で有名な高社の一人娘であるために、皆からは『巫女姫』と呼ばれて特別扱いされていた。
しかしながら本人は皆と仲良くしたいと思っており、他人と上手く話せないことを気にしている。
かなりの綺麗好きで、神社は勿論、学園の雪かき清掃もボランティアで出席している。

純情で一途な紗雪との恋愛描写はまさに歩くような速度の進展、じっくりと描かれる恋愛描写だからこそ深まってゆく絆がしっかり感じられ、、進展してゆく関係によって変わってゆく「あなたさま」から「だんなさま」という呼び方の変化なども併せて非常にツボを押さえた内容に。
紗雪と共に生きていくために、そうして課された試練を乗り越えることで本物の夫婦としての姿を二人で作り上げていく姿が描かれていた。


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上林 聖√【 ★★★☆☆ 】  3h
主人公と同じ寮にすむ一つ年上の先輩。
オッドアイでミステリアスな雰囲気が漂い、クールで大人っぽい紗雪は学園内でも話題の美人。しかしながら家ではお茶を飲んでダラダラとするのが好きなマイペースな少女。
女性経験の少ない主人公をからかうお茶目な一面あるが、何かを相談すると真剣に向き合ってくれる心優しいお姉さん。

いつも飄々として小悪魔のように主人公を翻弄する聖、同時にまったりとマイペースな雰囲気のある彼女とのシーンは微睡のように落ち着くものが多い。
反面、そんな彼女が「変わってゆく」主人公と「変わらない」自分に対して抱くを想いなどをモチーフとしつつ、増していく愛情と同時に溢れる寂しさをテーマとした恋愛描写が印象的。
特に本心では誰も近寄らせないようにしているが、誰よりも寂しがり屋な彼女の心理描写は切なく、同時に初々しいものとなっている。


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星川 こはる√【 ★★★☆☆ 】  3h
甘味処『こはるびより』の看板娘で一つ年下のわんこ系後輩。
いつでも元気いっぱいで誰とでもすぐに仲良くなれる性格をしており、特に仲のいい相手には抱き着いてしまう癖もある。
成績は悪いのだが、直感で作る和菓子の味は絶品。

個別√で描かれるのは和菓子のように甘い日々が描かれており、主人公は先輩として、こはるは後輩として、それぞれの立場からお互いを思いやり少しずつ愛を深めていく様子が密に描かれている。
無邪気な彼女が抱き着いてきたり、ペロペロと甘えてくる仕草が可愛いのは勿論、時には嫉妬したり、主人公の気持ちに不安になったりと、表情のコロコロ変わる感情豊かな部分が描かれており、明るくて天真爛漫だけではない魅力が伝わる内容となっていた。


[ 主人公 ] 須賀川 勇希※自由変更可能
祖父たちの手伝いのために雪国である夜間瀬町にやってきた。
困っている人がいると思わず手を貸してしまうほど底抜けな善人ではあるが、以前住んでいた町では漫然と生きていた。
今回の転校を期に『何か』が変わればよいと期待している。

【推奨攻略順 : こはる→聖→紗雪 】
攻略順にロック等はなく、好きなキャラからの攻略が望ましいだろう。


CG
線がしっかりとして堅い印象があり、濃い塗りのテカりを感じる絵。
イベントCG等は発売時期もあり4:3サイズであるものの質自体は高く、ヒロインが3キャラと言うこともあり、1キャラに対する枚数も十二分な量が用意されている。
またPEにはE-moteが導入されており、立ち絵の口が動く仕様になっている。


音楽
BG16M曲(inst等含む)、Vo曲2曲(OP/ED)と言う構成。
BGMはなんといっても「あたたかな雪」が非常に秀逸で、しんしんと降り積もる雪に感じられる包み込むような温かさがピアノの繊細な旋律で表現されている。
Vo曲ではOP、Ducaさんの歌う「snow crystal」は雪国を舞台としている作品の雰囲気に合う落ち着いたまったりとした雰囲気のものとなっている。


お勧め度
シリーズとしては合計4作品が出ている王道の恋愛学園物で、甘い恋愛描写を基軸としヒロインの可愛さを前面にアピールするシナリオとなっている。
定石に忠実なシナリオであるため驚きの展開こそないものの、それだけに安心してみていられる内容となっており、まったりと落ち着いてみていることが出来て癒される。
田舎の雪国を舞台にしていて、そのシチュが好きな方にとってもおすすめしやすい。



総合評価
全体的に安定的な作品となっているが、逆に特筆すべき点もなくこの評価に。


【ぶっちゃけコーナー】
シリーズの第1作目、発売されたのがだいぶ前と言うこともあって絵の比率などに時代を感じる部分はあるものの、後に発売されたPerfectEdition(PE版)においてe-moteが導入され、既に購入した人であればいつでも公式からアップデートできる仕様となっている。
※コンプリート版なら最初から適応済み

作品自体は正直なんの変哲もない、雪国を舞台とした学園物。
やっぱり恋愛シーンに重きを置いていて、だからこそ主人公とヒロインのつたない恋愛模様を描いた分量が(もちろんHシーンも)多い気がする。
なにより展開的にはそこまで大きくないだけに、密に描かれている印象が強いのかも。

まぁ、どちらかというと萌えゲーに分類される作品なのかもしれないが、主軸がぶれない恋愛物としては古き良き学園物として挙げてもいいのかも。
「可愛い!」って思うよりは、「ああ、こんな恋愛いいなぁ…」ってじんわりと癒されるシーンが多かったし。