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タイトル : 金色ラブリッチェ-GoldenTime-
ブランド : SAGA PLANETS


シナリオ : ★★★★★ [5/5]
CG   : ★★★   [3/3]
音楽   : ★★★★☆ [4/5]
お勧め度 : ★★★★★ [5/5]
総合評価 : ★★★★★ [5/5]


キャラクター・シナリオ
前作の「金恋ラブリッチェ」(以下無印)のFD作品。
基本的には新規追加となるミナや絢華√が中心となっており、その他前作ヒロイン達にはアペンドとしてアフターストーリーorアナザーストーリーが追加されている。

前作以上にギャグテイストが強く、最近の流行ネタなども取り入れた賑やかで楽しい日常シーンが豊富。
もちろんキャラクターの可愛さも、前作とは別のベクトルからスポットを当てるなどして、また一味違った良さを伝えてくれている。

特に新規追加となった絢華√にかんしては、前作からの人気も高く、今作での内容にも不安があったが、それをやすやすと乗り越えられるほどの安定感がある。

その他に、理亜についての扱いなど、前作をプレイした人ならではの葛藤もある作品でもあり、今作ではその点について、プロローグにて言及。
色々な言い分があるだろうが、それでもメッセージをブレさせることなく巧く別の展開へと持って言った印象が強い。
純粋に「良い」と思える、高いレベルでまとまり、仕上がった人気作品のFDであった。


プロローグ√【 ★★★☆☆ 】  2h
正月の新エピソードをメインに、前作の軽い振り返りを交えつつ描かれており、ミナ√と絢華√のキャラ分岐までのシナリオ。

2作目ではあるもののファンディスクのような"楽しさ"を前面に出した作りになっている。しかし。一部シーンは前作を思い出させるようなホロリとするシーンも。

基本的には前作の雰囲気を引き継いだライトなギャグが多く、満遍なく全キャラが登場するため非常に賑やかで、テンポの良い会話も健在。
新キャラである絢華の絡みが多かったのファンにとっては嬉しい所だろう。


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ミナ√【 ★★★☆☆ 】  2-3h
本名はカミナル・ル・プルテア・ソルティレージュ・シスア。

毎日のようにマナーを教えてゆく中で、自然とお互いを意識し合うようになるオーソドックスな展開から自分の知らない「恋」という感情に照れたり、ドキドキしながらも、主人公との関係を深め、未来を目指してゆくという初々しい恋物語が描かれている。
主人公を「下郎」と呼んでいた前作とは違い、今作では名前で呼んでくれるなど、無印では見られなかったミナの可愛さや新しい一面がたくさんつまった√となっている。


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城ヶ崎 絢華√【 ★★★☆☆ 】  4-5h
前作である無印では主人公に対して嫌悪感すら露にしていた絢華だが、その実主人公とは浅からぬ関係もあって…というキャラクター。

絢華ルートではあくまで転校してきた「央路」として距離を詰めてゆくシナリオとなっており、プロローグ部分に加えて「マリア・ビショップ」という共通話題により、意気投合してゆくこととなる。
全体的にはギャグ中心で明るく、前作のヒロイン達の賑やかな掛け合いが非常に豊富であり、序盤は彼女自身の『変態さ』から発生した"一方的"なイベントがメインとなっている。対しての後半は、さらに加速する絢華の変態さ、彼女の事を考えて奔走する央路らしいシーンなどが多くなっている。
マリア・ビッショップについてなど、その他多くの要素がつまった内容となっており、無印でも人気の高かった絢華の待望となっていた彼女の√に十分見合う内容となっていた。


各アペンド√【 ★★★★☆ 】  各0.5h
前作ヒロインだった、シルヴィア、玲奈、エロイナ、理亜、茜に加え、絢華やミナの√も含まれており、基本的にはプロローグとは関係のないIFルート集やアフターストーリー。
1つのHシーンとミニシナリオにより構成されている。
まさに金色の日々と言っていいファン垂涎の内容。


TRUE√【 ★★★★★  2-3h
「涙はもういらない」と言ったシルヴィに盛大に騙された√。
金色以外にも素敵な色はあって、それでも人は一番輝く色―金色を目指すべき、そういう金恋の無印から続く「金色」というテーマに対しての一つのアンサーを提示したお話でした。
人によっては前作からの設定での云々によっていろいろな意見はあるだろうが、素晴らしい作品であることは確か。

ネタバレ防止の為、以上の詳細は伏せるが、この内容とそのすばらしさについては、プレイして自身の目で確かめてほしい。


【推奨攻略順 : ミナ→絢華→各アペンド→TRUE 】
ミナと絢華をクリアするとTRUE√が出現するが、アペンドまで終わらせてから進めるのが良いだろう。
最後にEXTRAを開いて「シルヴィアの嘘つき!」って歓喜しながら叫ぶまでがワンセット。


CG
一部キャラの担当変更などがあったものの、多少輪郭などが変わった程度で前作と同様に色鮮やかな美麗な絵。気にするほどの変更点は無い。
量的には新規追加のミナや絢華が中心に多くなっている。
SD絵も多数存在。


音楽
Vo曲2曲(OP/ED)、BGMは数曲追加されている(曲数未調査)。
BGMに関しては、前作のものがメインとなっているのであまりコメントすることがないのだが、主張がそこまで強くないのに心に深く突き刺さる物があるのは毎回不思議。
やはりOP「Golden Misson」は勢いもよく、楽しさ重視で作られたFDらしい楽曲となっている。


お勧め度
前作プレイは必須。
正直、前作(無印)をプレイした人にとっては全員やっても損をしないレベルのFD作品となっている。
しかし、理亜の件などでどうしても拒否感が出る人もいるかもしれない、そういう人は無理せずにスルーをするのも手。
これはあくまでIFやアナザー、もう一つの答えとして受け取るのが正しいのだろう。

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総合評価
FDとしては考えられないほど完成した作品でもあり、しっかりと前作のフォローもしているある意味FDらしくもある、高完成度の作品。


【ぶっちゃけコーナー】
まぁ、わりとFDなので語りたい事は上で語れている気がする。
この作品のプロローグでも触れられていたし、何度も繰り返しになるけど、前作での理亜の想いを考えると「蛇足」という言葉が浮かぶ。
この作品の作り手も、そういう言葉が浮かんで作るのが嫌だったという話もあるくらい。
確かにそういう側面があるのは事実だと思うのだけれど、そういう状況の中でこの作品のTUREにメッセージを込めて作れたという事実はやはり評価したい。
だからこそ、やっぱり金恋をプレイしたひとはFDまでやってほしいかな…。
この作品を含めて、サガプラを代表する名作に慣れたんじゃないかなとおもった。
少なくとも、俺はこういう話が好きだからね。
もちろん、TRUE以外の各キャラのアフターや新規追加キャラのミナ√、絢華√も十二分に評価している。
特に絢華は人気があったからなぁ…展開的には結構意外なところが多かったけど、あの子の√ができて結構満足だわ。
地味にTRUEで望んだ展開があったのも嬉しい所w