タイトル : サノバウィッチ
ブランド : ゆずソフト


シナリオ : ★★★★☆ [4/5]
CG   : ★★★   [3/3]
音楽   : ★★★★★ [5/5]
お勧め度 : ★★★★★ [5/5]
総合評価 : ★★★★☆ [4/5]

【さわり】
人の感情を五感で感じることができる主人公。長くその能力に悩まされ、そして諦めて過ごしてきたが、とある事件により寧々が魔女である事を知ってしまう。
彼女に協力するためオカルト研究部に所属することになり、他人の悩みを解決していくことになるが、同時に主人公の心にも変化が起こる――。

キャラクター・シナリオ
攻略キャラは4キャラ+サブの和奏の合計5キャラ。
共通ルートも結構量があるのだが、ヒロイン4キャラの個別ルートは3-4hと長め。
サブである和奏√についても2h程度はある。
さらに寧々2などもあるので、全体的なボリュームは平均を超えているといってよいだろう。

【推奨攻略順 : 憧子→和奏→めぐる→紬→寧々1→寧々2】
和奏√と寧々2√にはロックがかかっている。
基本的にはどのルートからやっても問題ないようになっているので、好きな順番で攻略してよいだろう。

CG
線が細く、いつもよりは少し淡い塗で全体的に幼く見えるのはいつも通り。
ただ今回は特に各CGが美麗で、繊細に感じた。
全体の質も高く、枚数に関しても十二分にある。
SD絵も豊富に存在。

音楽
BGM曲41曲(inst,アレンジ含)、Vo曲7曲(OP1/挿入歌1/ED5)という豪華な構成。
さらにキャラソン4曲を含めるとすさまじい数になる。
質に関しても言わずもがな。
特に和奏√で流れる挿入歌はなかなかの見どころ。
不思議な雰囲気を醸し出すことがおおいBGMも要所要所でよい仕事をしていた。
特にOPアレンジの「恋せよ乙女!」のギターアレンジは素晴らしい。

お勧め度
ただの萌えゲーという印象で始めると、いい意味で予想外の出来になっていた作品。
無論、キャラは魅力的でCGやBGM、Vo曲も素晴らしいのだが、それ以上にシナリオがしっかりとしていて泣けるシーンも存在していた。
欠点という欠点があまりないので、広く人に勧めやすく、素人から玄人まで誰しもが楽しめるよい作品となっている。

総合評価
タイトルにもなっている「サノバウィッチ」は綴りからすると魔女の魔力という意味と音だけなら魔女の息子という解釈も可能。
その名の通り、魔女の息子である今回の主人公。
魔法が存在する少し不思議な世界で、部活を通して他人の悩みを解決していくというスタンスの学園恋愛もの。

もう、全体的な雰囲気についてはさすがゆずソフトというべきか圧倒的な安定感があり、どの点においても平均以上の質になっている。

特にメインとなるキャラの魅力に関しては本当によく、魅せ方を分かっていてキャラのポテンシャルを120%引き出せていたのではないだろうか。
個別ルートに入っても攻略ヒロイン以外のキャラも含めて全員が生き生きしているからこそ、感情移入も速やかになりシナリオ自体に厚みが出てくるように感じる。

肝心のシナリオにおいても、主人公の悩みを絡めて各ルートでさまざまに展開させており、飽きることが無い。
しっかりとしたシナリオロジックがあるので、読んでいて違和感を覚えることもないし、展開が予想できてしまい飽きる…等ということもあまりない。

中でもめぐる√中盤では非常に感動できるシーンがあり、個人的にはこのルートが一番のお勧め。

簡単ではあるが魔女二人の変身シーンやEDも個別で作られていたり、準ヒロインである和奏√での挿入歌+動画など細かい部分から大きな部分に至るまできちんと作りこまれており、作品に対する制作陣の愛情が伝わってくる作品となっている。

だからこそ、笑って、泣いて、悩んで、笑って、最後にはキャラクターに恋出来る、中身の非常に良い作品となったのだろう。

だからこそ後もう一歩がほしかったと思うのは私のワガママではあるのだが、各ルートの出来はほんとによかった。しかし、ある種のまとめともいえる寧々ルートの出来がその他の√と並んでしまっているのが少し気になってしまう。
最後の最後だからこそ、より素晴らしい展開や演出を望んでしまう。

コンフィグに関しては全く問題が無かった。
システムボイスも各キャラからランダムまで設定可能。

総括
萌えゲーとしてだけではなく、泣きゲーとしても、また他の部分に至っても高品質な良作となっており、この評価についても抑え気味といっていいほど。

(追記あらためぶっちゃけコーナー)
ゆずソフトの作品ってどうもキャラの魅力だけで押し切る萌えゲーって印象があったんだけど、今回はシナリオも思ってた以上にしっかりしてたし、泣けたな。
めぐる√以外も結構泣けるシーンがあって、特に「アカギ」が関連する話は結構泣けたりするのが不思議。
ただ、これは俺が泣けただけで、万人がそうかというと、意外と泣けない人も多いような気がする。それくらいの破壊力なんだよな。
だから、評価としてもう一段上を与える事だけはしなかった。
逆に、BGMとシナリオがもう一歩踏み込んでくれていれば間違いなく、ランクも上がったんだろうけどな。