タイトル : ハピメア
ブランド : Purple software


シナリオ : ★★★★☆ [4/5]
CG   : ★★★   [3/3]
音楽   : ★★★★☆ [4/5]
お勧め度 : ★★★★☆ [4/5]
総合評価 : ★★★☆☆ [3/5]

キャラクター・シナリオ
攻略キャラは5キャラいるが、そのほかにもBAD(ノーマル)ENDがあったりもする。
キャラにより攻略時間に差があるが、一部を除いて総じて3-4h程度、共通もかなりの長さがあるので、ボリュームとしては平均の1,5倍程度だろうか。
舞亜と有栖のみロックがかかっていて、推奨攻略順は「弥生⇒「景子⇒「咲」⇒「舞亜」⇒「有栖(TURE)」が安定だろう。
舞亜√はかなり短く、BADっぽいものなのだが、後味が悪くていいのなら、
個人的には最後の二人を入れ替えた「ここまでは同じ」⇒「有栖(TURE)」⇒「舞亜」がお勧め。

CG
少々硬めの線で描かれた、独特のテカリがある安定したパープルの絵。
立ち絵もCGも総じて質が高く、枚数もHシーンのものが多いものの、全体的総数は豊富。
ただ、キャラにより枚数に偏りがある。

音楽
BGM32曲(OPとEDのinst含む)とOP、EDの各1曲ずつ。
BGMのバリエーションも豊富で、層も厚いのだが、作風に合わせて、暗く悲しいもの、妖しいものが多い。
OPもEDも同じく、とくにOPは今までの雰囲気をかえて、暗く不思議な曲になっている。
ただ、破壊力のある曲というのは少々少なかった印象。

お勧め度
安定のパープル作品としてはお勧めできる。
含有ジャンルとしては「夢」「童話や絵本の改編」等の要素からもわかる通り、かなり設定には凝っているため、多少ハードルが高い作品ともいえる。
また今作のFDである「ハピメア −Fragmentation Dream−」に加え、近年では本編とFDを同梱しさらにFHDリマスター+加筆した「ハピメア REGRET END」という作品も販売されているので、ここで関連商品として紹介しておく。

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総合評価
夢の中と現実とを行き来する人物が主人公の「胡蝶の夢」も起こる不思議な舞台設定の物語。
特殊な舞台設定もあり、一応学園に通っているものの、あまり学園物の特色は出ていない。
どちらかというと夢の中の出来事がメインな物語。

物語の根本が複雑で特殊な設定&多くの伏線があることから、
1週目は物語の舞台設定を理解するので精いっぱいの人が多いだろう。
各ルート、物語は絵本や童話にそって展開している事が多く、それに対する説明や
現在の状態への説明をする努力は見えるものの、若干下手。
2週目以降も、伏線は増え、状況も複雑なので、今が夢なのか現実なのか、
理解するのが精いっぱいで、キャラへの感情移入までへいたらない。

根本のネタバレ自体は有栖√で全てわかる事になっているが、予想自体は立てれる程度。
有栖√は全体の締めにもなっている分一番盛り上がり、泣けるルートでもあるのだが、
BGMに破壊力があるものが無かったので、どれだけそれまでに感情移入が出来たのか、どれだけスムーズに世界観を受け入れられたかが勝負だろう。
また、どのルートも状況が分かりやすい展開が無く、長いので途中でダレることもある。

ただ、物語の作りこみはキチンとされているので、非常に読み応えのある作品なのはたしか。
また、各キャラもしっかりと作りこまれており、物語全体がエロと夢の複雑さで押してきているので、
そういうのが好みの方にはお勧めしたい。

コンフィグに関しては十分と言えただろう、ただ、OPとED、それに各場面での語りなど、
クリックで飛ばしやすい事があるのでそこは注意(過去ログからバックは出来ます)
また、起動画面で放置していると6種類の会話が始まる。(おまけで見られる)

【ぶっちゃけコーナー】
アリスルートが一番泣けたんだろうけど、う~む、やっぱ俺は泣けないかなぁ…。
複雑すぎる、というか舞台設定に重きを置きすぎて、各ルートの話を曖昧にしすぎた感。
まぁ、夢っていう大賞が少し難しかったのはあるなぁ。
もうすこし、単純化できるところはしてもよかったのかもしれない。
あと、パッチ当てても各所ミスっぽいものは多くみられる。
特に言えば、明らかに女なのに男に見えたとか、せめて主人公の視点と読者の視点を統一化して、CGもそれに変えてくれないと、読者置いていかれるだろうしなぁ…。
ちょっと、凝りすぎて失敗した?感はある。