タイトル : キミへ贈る、ソラの花
ブランド : Cabbit


シナリオ : ★★★★☆ [4/5]
CG   : ★★★   [3/3]
音楽   : ★★★★☆ [4/5]
お勧め度 : ★★★★★ [5/5]
総合評価 : ★★★★★ [5/5]

キャラクター・シナリオ
攻略キャラは5キャラなのだが、EDは10個+α。
共通は2-3hで、各ルート1-2hなので、実際に全ルートを含めるとそこまで量は多くないと言える。
攻略順に指定はないが、まつりルートのみ最後に持っていく事をお勧めする。あえて挙げるなら
奏菜→雪花→杏→雛菊→まつり→おまけ→グランドルート。

CG
キャラの線自体は細く、柔らかいタッチだが、反して背景は幻想的に仕上げてある。
最初は違和感を感じたが、なれると味わいのある良い絵。質も安定していた。
CG枚数に関しては、長さに関しては長さに関しては多いが、量は普通だろうか。

音楽
BGM15曲、Vo曲2曲と数は乏しい。
しかしながら、作品の雰囲気に合わせたBGMは、綺麗なピアノやバイオリンが目立ちどれも秀逸。
どれかを上げるのは難しいが、上げるとするなら「広い空の下で」は涙腺の破壊力が高い。
またOPも聞き込めば聞き込むほど、感心する良曲である。
もう少し量が多ければ文句なく、もう一つ上のランクだった。

お勧め度
状況は少し特殊だが、学園物の泣きゲーとしては十分に勧めていい作品だろう。
流血等はないものの、クセのあるキャラ(ヤンデレ)等も居るので、
初めての方にはあまりお勧めしたくないというのが正直なところではある。
また本作を含めた同社作品3作「翠の海」「キミへ贈る、ソラの花」「箱庭ロジック 」の3作が纏められたセット商品も販売されているので、あせて紹介しておく。

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総合評価
幽霊と人間が同じ場所で勉強する学園のお話。
基本的にどのルートも、このコンセプト(ルートによっては学園関係ないが)を非常によく使えていたな、という感想。
日常に関しては、多少のギャグあり、萌えあり、とところどころ不器用な場面も見せるものの、
安定して描けており、個別ルートも各キャラを良く動かせていた。
展開の方向性としては間違っていないのだが、ところどころ
展開に強引さ、急さが見られたり、不自然さがぬぐえない感情描写などもあった。
シナリオ全体にやや薄さを感じてしまったり、
ルートによって最後の場面の出来の上下がはげしいところも少し難といえる。
個別として泣けたのは実は、奏菜と雪花√のみであった。
ただ、個人的な感想として、とても締めが上手いので、最終的に綺麗に見え、だからこそ後味も悪くない。
ぜいたくを言うなら、挿入歌やBGMの層を増やし、もう少し丁寧な描写、日常シーンの増加、等々がある。

ただ、それにしてはこの作品の評価は少し高い。
もう一つ下のランクにしようか迷ったのだが、これには理由がある。
そう、全部クリア後?(トリガーが分からないが)に出てくる、
おまけシナリオ+グランド(?)√である。
おまけの方についてはぶっちゃけで語るからいいとして、後者である。
グランドというよりは、まつり√のAFTERというべきなんだろうが、
しおりモードの本当に分かりにくいところに追加されている。しかしながら…
思わぬところで一番泣かされた。
この部分の為に、つまらない部分があっても我慢してほしいほど。
最後にこのルートをやらされたので、全体的な印象は好印象で締められた。
良く見ると、しおりモードに花や花言葉等のキャライメージ乃起因となる部分が見て取れる。
グランドであの二人を出した事、おまけでもあの子を使った事、等
キャラへの愛情がかなり感じられて、そういったシナリオ以外の部分を評価して、少々上乗せした。
なんにせよ、良作である事は事実であり、評価したい。

コンフィグ面は丁寧に作られていた印象がある。
不足感も多少あるが問題ないと言えるだろう。

【ぶっちゃけコーナー】
由利さんかわえええええ、攻略じゃねーのかよ!! っておもってたら!!!あったよ!!
屈折してるけどあったよ! その他グランドでもあの二人だすし、粋な事をしてくれる。
どのキャラにもちゃんと光る部分があったってのはいいな、各キャラ√中の他キャラ√へのフォローとか、
細かい描写(一人分の影)等々、気が付くとすげぇ光る部分が多いテキストだし。
もう少し頑張れる部分頑張ったら、ものすごい作品になってたのに、ちょっともったいないとこもあるなw