タイトル : 死神のテスタメント
ブランド : 3rdEye


シナリオ : ★★★★☆ [4/5]
CG   : ★★★   [3/3]
音楽   : ★★★★☆ [4/5]
お勧め度 : ★★★★☆ [4/5]
総合評価 : ★★★★☆ [4/5]

キャラクター・シナリオ
攻略ヒロインは5キャラで、最後にTRUEがある。形としてはTRUEに向かっての1本道にヒロイン√が分岐している形。
攻略推奨順は歩or夏奈→結愛→イリーナ→ヴィヴィ→TRUEがほぼ鉄則の決まり。
各ルートの長さもしっかりと2hほどあり、全体の長さとしては長すぎるわけではないが十分すぎる量となっている。

CG
問題なく綺麗。CGの量も多く、立ち絵もしっかりしてる。
線の強い、しっかりとしたCGで戦闘シーンの物もなかなかのもの。
流血CGは作品傾向により多め。

音楽
曲は35曲でそのうち4曲はVo曲(実質3曲)。
曲質はゲームの雰囲気に合わせて、戦闘用緊迫シーンや壮大なものが多め。
目を引くほどのBGMなどもなく、破壊力には欠けるがバランスは良い。

お勧め度
お勧め、という意味ではかなりのレベル。むろん、バトル物・流血物を好まない人には全くお勧めできないが。
事前の有名度や期待値を鑑みると高得点をつけたくなるものである。
バトル物として、泣けて、燃えて、(そして中二)という作品は数あるようであまり多くない。

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総合評価
この作品は異能バトル物に分類される。
ただ、本物のバトルモノには届かない戦闘シーンには合う、合わないがあるかもしれない。
ただ、中二成分を多量に含んでいるので、好きな人にはたまらない戦闘。
戦闘のつらさ、壮絶さに対比して、日常シーンの笑いやヒロインとの接触は
うまく物語に緩急をつけられていて、読んでいて飽きがこない素晴らしい流れだった。
物語の運び方、各ルートの完成度などを鑑みて、S++の評価にしている。
特に設定を生かした物語の運び方はなかなか王道でいて、これ以上ない運び方だったと感じられる。
もっともよかったシーンは最後の方だろうか…そのシーンはテキストだけではなく
それまでの物語の流れ、演出、テキスト、BGM、声優の力が合わさってかなりいいシーンができたかな、と感じられる。
強いて言うなら、戦闘シーンの描写強化。
BGMの感動部門の強化だろう、他にもテキストに関しては全体的にもう少し向上させられるだろうが、
現状ではこの2点をまず、強化すればかなりの作品になっただろう。

ここで全般に関係のないところを。
物語の中に良くアイキャッチが挿入されるが(声なし画像のみ)これは好き嫌いが分かれそうである。
頻度が多めなので、読者の気を引き締めなおすという意味では自分は高評価にしたい。
前作の物語の舞台に近いことや、前作のキャラも若干(?)出るが、知らなくても十分楽しめる。
用語集や設定、セーブロードなど、間違えてしまうシステムや見落としそうなものもあるが、
きちんと扱えれば、問題はないだろう。ただ、少し扱いにくい。

総括として、決して評価を高めに見積もってからやる作品ではない事は確かだ。
ただ、埋もれさせておくにはもったいなさすぎる名作である。

【ぶっちゃけコーナー】
一応バトルモノなんだが、戦闘描写とかは一部を除き拙い。
中二的な面白いところもあり、そう言ったところは評価したい。
ただ、終盤からの流れなどが泣きゲー的にも結構良かったので、評価は少し高くなっている。
ビジュアルも悪くないので、気になった方はプレイするといいかも。