タイトル : BackStage
ブランド : TJR


シナリオ : ☆☆☆☆ [1/5]
CG   : ☆☆   [1/3]
音楽   : ☆☆☆☆ [1/5]
お勧め度 : ☆☆☆☆ [1/5]
総合評価 : ☆☆☆☆ [1/5]

キャラクター・シナリオ
ルートは全部で5本。BADENDがなく、分岐も少なく、ルートを決めるのは最後の分かりやすい「○○に声をかける」という分かりやすい分岐になっている。
雰囲気は結構よく、書き方などに特筆するものは無い。
通部分が結構多く、長さは一人ひとりが少し短いので、全体的に短く感じる。

CG
立ち絵やCGを含めて、上手いものは上手いが、下手なものは極端に下手…。
上手いものもあまりいいレベルのものとはいえないので、控えめなこのレベル。
枚数自体もHシーンの部分を除けば、かなり少ない。

音楽
EDは珍しく歌なしのものが使用されている。
そして、OPを含めても全19曲という少なさ…。
これも、評価にかなりの幅があったのだが、OPやいくつかBGMに良いものがあったのでこの評価とした。

お勧め度
正直、期待を裏切ってしまう可能性があるので、期待しないでプレイしていただきたい。
芸を極める人の心得とか、そういったものを真摯に書かれている作品なので、そういったところを素直に評価したいと思う。

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総合評価
主人公、諸橋 光明は舞台で有名になりたいという、誰しもが一度夢見た――そしてあきらめた夢を持っている。
稽古やエキストラのバイトを繰り返す日々。
あるとき、有名プロダクションの娘であり、自身も有名な演出家である学生時代の先輩、水鏡京花に呼び出だれる。
「―― 一緒に舞台を作ろう」
彼女から出た言葉は、これからの光明の生活を大きく変えてしまう。
新しく作る舞台と時にはぶつかり、時には差さえあってよりよい物語を作る、そんな舞台裏の物語。

観客からは分からない舞台裏…というよりは舞台に上がるまでの話を中心に描いた物語。
基本的にはどのルートも壁にぶつかって、間違いに気付いたり、解決したりしてさらに芸を磨いていくような話になる。
最初の演劇「星の王子様」での雰囲気等に関しては褒めてもいい位の出来。
ルートが変わっても基本的にやる演目や、役が大きく変わることがあまり無いので、全ルート似たような話になってしまい、飽きが来る危険性もある。
また、いろいろなところで語られている、光明と京花との過去、また京花と妹との間にあった話なども語られず、伏線をきちんと回収できていない野もあまり評価できない。
さらに、CGだけでなく、立ち絵や背景などが少ないのも作品としては致命的。
日常での会話や、舞台上などシーンでの書き方などは上手いので、残念でならない。
また泣き所といえるような場所もあまりなく、大体どのルートもすんなりと終ってしまうのも悲しい。
ただ、芸に対す姿勢や考え方、物語などの捕らえ方に関してはかなり目を見張るものがある。
純粋にそういうところに目を向けるなら高評価を受けてもいいかもしれない。
しかし、私の評価では全体的に悪い評価となるので、この評価が妥当。
名作になりきれなかった隠れた作品というところだろうか。

【ぶっちゃけコーナー】
和泉鏡花の作品を脚本とする舞台がテーマのこの作品。
ある種それが最大の特徴で、それ以外の部分に光る部分があまりなかったのが残念。
作中でもいくつか気になる部分があった為、評価としては抑え気味。
上記の型の作品が好きな方、舞台の舞台裏が気になる方はプレイしてもよいかも?